2013年12月24日

非嫡出子の相続分の規定(民法900条4号但書)の違憲判決の適用時期について

今日はクリスマスイブですね。
ホワイトクリスマスではないものの、いい天気でデート日和ですね。
そんな私は今日も仕事ですが。


さて、前回の記事の続きです。

「非嫡出子の相続分の規定(民法900条4号但書)の違憲判決の適用時期について」
書きたいと思います。

法律が憲法に照らして違憲と判断されたわけですが、ではこの規定はどの時期から適用されるかについて見ていきましょう。

【法律の改正】
平成25年12月5日に民法の一部を改正する法律が成立しました。
この改正により、非嫡出子の相続分が嫡出子の相続分と同等になりました(同月11日公布・施行とのことです)。

【改正法はどのような場合に適用されるのか】
改正法は、最高裁判所による決定がされた日の翌日である平成25年9月5日以後に開始した相続について適用することとしています(附則第2項)。相続は被相続人(亡くなった人)の死亡によって開始するので、平成25年9月5日以後に被相続人が死亡した相続に適用されます。
 
 また,改正による影響を受けるのは,相続人の中に嫡出子と非嫡出子の双方がいる事案です。相続人となる子が嫡出子のみの事案や非嫡出子のみの事案では、子の相続分は,これまでと変わりません。

(そもそも、嫡出子か非嫡出子のみのケースの場合は、こういった問題になりえる余地が無いからです。例えば、非嫡出子は嫡出子が同じ相続人である場合において、その相続分の差別が問題となるのであり、非嫡出子のみの場合は、全てその非嫡出子が差別なく相続するわけだからです)

【改正された新法適用以前の相続について】
平成25年9月4日の最高裁決定では以下の事を判示しています。
・非嫡出子の相続分に関する規定が遅くとも平成13年7月においては違憲でした。(原告の訴えを起こした年月日)

・その違憲判断は,平成13年7月から(原告の訴えを起こした年月日)、本決定までの間に開始された他の相続事案につき、本件規定を前提としてされた遺産の分割の審判その他の裁判、遺産の分割の協議その他の合意等により確定的なものとなった法律関係に影響を及ぼすものではない、と判示しています。(以前の民法の規定を前提として、相続における遺産分割協議を成立した場合などは、この最高裁の決定には拘束されないということ)

・そのために、平成13年7月1日から平成25年9月4日(最高裁決定の日)までの間に開始した相続については、本決定後に遺産の分割をする場合は、嫡出子と非嫡出子の相続分は同等のものとして扱われることになります。

★「確定的なものとなった法律関係」とは
①平成25年9月4日までに遺産分割をしていないケース
 「確定的なものとなった法律関係」には当たらないと考えられますので、遺産分割をする際には、最高裁判所の判断に従って処理すべきこととなります。

②平成25年9月4日までに遺産分割の協議が成立しているケース
「確定的なものとなった法律関係」に当たると考えられます。

③平成25年9月4日までに遺産分割の審判が確定しているケース
 「確定的なものとなった法律関係」に当たると考えられます。

以上が、改正法の適用時期となります。
不明な点などがありましたら、当センターまでご連絡ください。

代表 長岡

ワンポイント

※遺産分割審判とは 当事者間での遺産分割協議がまとまらず、さらには、家庭裁判所の遺産分割調停での話し合いもつかない場合は、審判に移行します。 調停と審判の違いは、調停が当時者間の話し合いを重視するものについて、審判は裁判所により結論が決定されます。

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