2014年12月11日

いろいろな離婚について②

こんにちは。



スマイル相続センターです。



今回は、前回のコラムの続きで、④裁判離婚、⑤請求認諾離婚、⑥訴訟上の和解による離婚についてお話ししたいと思います。


④裁判離婚は、その名の通り、裁判を通じて、判決で離婚を実現しようとするものです。


裁判離婚は、前回お話したように、いきなり裁判所に離婚の訴えを提起することはできません。離婚調停から始めて、調停が不成立になった場合に初めて離婚の訴えを提起することができます。


では、この離婚の訴えは、どんな離婚の理由であっても訴えを提起することができるのでしょうか。例えば、性格の不一致などはよく離婚の理由に挙げられることがありますが、この場合も裁判離婚は可能なのでしょうか。


ここで、民法770条1項本文を見てみますと、「夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる」としており、
1号 配偶者に不貞な行為があったとき。
2号 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
3号 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
4号 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
5号 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
といった事由が挙げられています。
※1号の不貞行為とは、自分の意思で配偶者以外の者と性交渉を行うことです。


協議離婚においては、両者の意思が合致することで離婚届を出すので、離婚理由に制限はありませんが、訴えによって離婚しようとする場合には、相手方は離婚をしたくないとしても、強制的に離婚をさせることになるので、法律上の事由が必要になるということです。


ここで本題に戻って、性格の不一致が上記に挙げた事由に当てはまるでしょうか。性格の不一致は、1号~4号のどれについても該当しませんので、可能性としては、5号の婚姻を継続し難い重大な事由に含まれるかどうかということになります。


判例上、お互いの性格、人生観や生活感覚の不一致、愛情の喪失などの精神的な事由を理由に5号に該当すると判断されたことはありますが、その際においても、単に性格の不一致があるというだけでなく、別居期間や同居期間、暴力・暴言の有無などの事情を考慮して、婚姻を継続し難い重大な事由があるかどうかを考慮しています。


したがって、単に性格の不一致があるというだけでは、裁判離婚をすることは難しいものであると考えられます。


それでは、最後に残りの⑤請求認諾離婚と、⑥訴訟上の和解による離婚についてご説明します。

この2つは、離婚の訴えが提起された後の離婚ということに共通点があります。
離婚の請求を認め、確定判決と同一の効力が認められるのが、⑤の請求認諾離婚です(子の親権者の指定が必要な場合などには、認められません)。
離婚の訴え提起後に当事者間で離婚の合意が成り立ったことにより、和解調書にその旨を記載することで、確定判決と同一の効力が認められるのが、⑥訴訟上の和解による離婚です。


以上、長々と離婚の種類について説明してまいりました。他にも離婚に伴う財産分与や、親権者の指定など、離婚には様々な問題がありますが、これらの点につきましても、いずれ機会がありましたら、このコラムでご説明できたらと思います。



皆様が笑顔でいられますように。



代表 長岡

ワンポイント

※参考文献 二宮周平『家族法 第3版』(新世社)

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