2013年12月30日

成年後見制度概要  従来の制度の問題点

 スマイル相続相談センターの代表長岡です。
皆様は大掃除の真っ最中でしょうか?
当センターは年末年始関係なく営業しております。

さて、本日も成年後見制度についてお話しをします。

 前回までのコラムである程度、成年後見制度というものが分かってきたのではないかと思います。
 では、今回は成年後見制度の制定背景などを見ていきましょう!


◎従来の制度の問題点

 成年後見制度になる前の制度には、様々な問題点が指摘されてその利用もあまりされていませんでした。

①禁治産者及び準禁治産という名前と戸籍への記載

 現在の制度とは違い、従来の制度は本人の判断能力を基準として裁判所が「宣告」をしていました。宣告をされると、戸籍に記載されて、行為能力が制限されるとともに、自動的に多くの資格の欠格事由となりました。
 その結果、宣告を受けたものが「能力に劣った人間」という誤認識とともに、社会からの差別を招いていました。

②宣告のための費用と時間の問題

 禁治産者の宣告をするためには、医師などに鑑定させる規定があり、多額の費用と長期間の鑑定も申立人の負担となっていました。

③適切な後見人の不在

保護者としての後見人・保佐人は、夫婦の場合は必ず配偶者であり、人数も1名に限定されていました。本人が高齢者である場合には、配偶者も相当の高齢であると想定されるやこと、複数の後見人が必要な場合にあっては、保護体制が十分とは言えませんでした。
 また、後見監督人制度が実際にはほとんど利用されていなかったため、監督の実効性が十分に確保されていなかったのです。

④硬直的な2元的制度と柔軟性の欠如

 制度利用の本人の状況には、その能力の程度や必要となる援助の多種多様であるはずですが、その効果が定型的に規定されており、「心神喪失」と「心身耗弱」に二分して、必要性の程度に合った弾力的な措置をとることができませんでした。

⑤本人配慮の視点の欠如
 従来のの制度は、本人を無能力者とすることで、家の財産の減少を防ぐ事を優先して、「本人の生活を守るために財産を活用する」、また、療養看護の側面から保護する視点が欠けていました。


 以上のような問題点が指摘されていたことから、平成12年4月から施行された新しい成年後見制度は、高齢者にも利用しやすい制度に改正されました。

本日もお読みいただき誠にありがとうございました!

年末も皆様が笑顔でいられますように・・・

ワンポイント

★介護保険制度と同時に制定・・・2000年4月、民法等の改正により新しい成年後見制度が介護保険制度とともに、制定されました。介護保険制度は、従来の行政の「措置」から利用者がサービスを選択する「契約」制度への変換をはかりました。

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